皆様、お世話になっております。全管協総研でございます。
今回は『賃貸管理業務におけるDX化』についてご紹介させていただきます。
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不動産テックが滞る3つの理由と解決策

賃貸管理業務は管理戸数が増えるにつれて増える業務が多いため、結局社員の数も増やさなければいけない、もしくは社員の業務量が増える、といった会社様が多いのが現状ではないでしょうか?
その結果、社員が管理業務をやりたがらなかったり、辞めてしまうケースも少なくないかと思います。
そのような管理業務を不動産テックを導入して効率化することで、会社で一番の収益の柱にすることも可能です。

今、DX化が進んでいない賃貸市場においても不動産テックの業者が数多く進出しておりますが、それらの不動産テックを上手く活用できていない、思ったように効率化につなげられていない会社様もいるかと思います。
これらの原因は3つあると思っております。
①数ある不動産テックの中から最適な選択ができていない
②不動産テックを導入してからのDX化の最終ゴールが見えていない
③DX化を進める手順が適切ではない
の3つです。

この3つの原因について、解決策をご説明いたします。

最適な不動産テックを選択する方法

①についてですが、これは単純に不動産テックのサービスを提供している会社が多すぎて、より良いサービスを選択できていないという点もありますが、一番の要因は自社の現状に合った不動産テックを選択できていないという点が大きいかと思います。
現状の把握をする上で大切なポイントは、
A:使用している基幹システムの連動性
B:一番非効率になっている管理業務
の2点です。
Aの使用している基幹システムの連動性を把握する理由としては、よくあるケースですが、不動産テックを部分的に導入したはいいものの結局情報の二度打ちになってしまっているケースです。
この現状を解決するためにまず基幹システムをベースに考え、連動できる不動産テックを導入していくのが望ましいです。

Bの一番非効率になっている管理業務の把握ですが、まず社内で業務の棚卸しをしていただき、社員が一番疲弊している業務、複雑になってしまっている業務を見つけることが大切です。
この一番非効率な業務を改善することで、他の非効率な業務も数珠繋ぎに改善できるケースもあります。

目指すべき業務フロー図の作成

②についてですが、まず不動産テックサービスを導入する前に一度作っていただきたいものが、DX化の目指すべき業務フロー図です。
この図を作らずDX化を進めると各業務が分離されてしまい、全体の業務量としても前と変わらないといった結果になってしまいます。
作成の仕方をご説明すると、

【ステップ1】
まず図の中央に基幹システムを記載し、その上下に入居者業務のフローとオーナー業務のフローを記載します。
【ステップ2】
次に各業務ごとに導入する予定の不動産テックサービスを記載していきます。
【ステップ3】
そして最後に各業務ごとに導入する不動産テックサービスと基幹システムとの連携方法を矢印を使って記載していきます。
こうすることで社内のDX化を俯瞰することができ、導入してから後々失敗するケースもなくなります。

DX化を進める適切な手順

③についてですが、①で最適なサービス、②でDX化の全体像が把握できたら最後はDX化の手順を決めます。
DX化の手順は単純で、
A:紙を使っている業務をデータ化する。できない業務は外注する
B:不動産テックを導入する
C:各システム間をRPAを活用して連携させる
です。

例えば、入居者の更新業務を例に挙げてみます。
効率化をする上でやるべきことは、更新時に入居者に送付している更新書類をなくすことです。
まず、連絡手段として、SMSや入居者アプリを活用して入居者に更新の連絡を行います。
更新の書類はPDFデータにして、メールや入居者アプリを活用して入居者に送付し、電子署名で署名をもらいます。
最後に入居者アプリと電子署名の情報を基幹システムと連携させるため、RPAを活用して情報の自動入力を行います。

大切なことは、いきなり不動産テックサービスを導入するのではなく、まず紙の業務をPDFやエクセルにしてデジタル化することです。
先走ってしまう会社様もいらっしゃるかと思いますが、「紙⇒テックサービス」ではなく、「紙⇒データ化⇒テックサービス」という手順を踏まないと社員もついていけなかったり、DX化できる業務も限られてしまいます。

さいごに

今回はDX化する上で失敗する原因からポイントを解説させていただきましたが、もし「うちの会社だとどうなの?」「この場合はどうすればいいの?」といったご質問がありましたら、お気軽にお問合せしていただけたらと思います。
ぜひ一度DX化を進める前にご確認いただけたらと思います。

 

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